将棋を覚えて最初に学ぶのが下図のような「数の攻め」だと思います。

上の図では23の地点の利きは先手が飛車と銀の2枚、後手が金の一枚のみなので先手が23を突破することができています。しかし、実戦ではなかなかこのようにうまくいかないことが多いでしょう。今回は、数の攻めを成立しやすくするテクニックを紹介していきます。
コツは、「下がれない駒を上ずらせる」ことです。早速例を見ていきましょう。
A図では73の地点は先手が一枚、後手が一枚なのでこのままでは突破することができません。しかし、ここで▲73歩成としてみるとどうでしょう。後手は△同桂の一手ですが、そこで▲74歩と打ちます。このままでは桂馬がとられてしまうので△65桂(B図)と逃げるくらいです。B図をよく見てみると73の地点の利きは先手が1枚、後手が0枚。よって▲73歩成で73の地点を突破することができますね。なぜ突破できるようになったかといえば、下がれない駒(桂馬)を上ずらせてその利きをなくすことができたからです。

C図では、23の地点の利きは先手が1枚、後手が1枚なので先ほどと同様突破することができません。C図で▲24歩と打ちます。後手は当然△同歩ですが、そこで▲23歩、これも先ほどと同様「下がれない駒(銀)を上ずらせる」手筋ですね。△同銀は▲22歩で桂馬を取られてしまうので△31銀と引きますが、▲24飛(D図)となると22の地点の利きは先手が2枚、後手が1枚で突破できるようになります。

数の攻め以外にも「下がれない駒を上ずらせる」攻め方はあります。E図は先手がどのように攻めをつなぐかという場面ですが、▲15香が成立します。△同香に▲12角(F図)で攻めがつながります。これも香を吊り上げることで▲12角のスペースを作ることができていることがお分かりいただけると思います。

今回は数の攻めを成功させるための工夫として「下がれない駒を上ずらせる」を紹介しました。この攻め方は、香、桂、銀に対して特に有効な攻め方です。ぜひ実戦で使ってみてください。

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