本記事をお読みのあなたは、きっと自分本当の段位を知りたいのでしょう。段位というものは具体的なものですが、棋力というのはかなり抽象的な概念です。具体的なものを抽象化したり、抽象的な概念を具体化するにあたっては、かなり個々人の考え方に依存する部分が大きくなってしまいます。ただし、割と強い人たちの中で「この人は〇段」的なものは共通しているように感じました。それに関して、多くの方に共有したいと思い本記事を書く運びになりました。出来るだけわかりやすく書きますので、少々お付き合いください。
そもそも本当の段位とは何か
個人的にはウォーズの段位をそのまま言っても別に問題はないとは思います。ある意味全国だれでも同じ環境で指すことができるわけで、町の道場と比べて平等とみることもできます。しかし、世の中の高段者にはその基準では納得しない方が結構な数いらしゃいます。まずその理由について述べていきたいと思います。
将棋連盟によると、「日本将棋連盟主催のアマ全国大会では優勝者に六段が、凖優勝者に五段が、各都道府県・地区の代表には四段が授与されます。また、同一大会で三回優勝すると七段が授与されます。」とあります。そもそも段位はこれを基準に定められているものです。しかし、将棋ウォーズで三切れ5段の人はよっぽど運がよくない限り県代表にはなれません。将棋ウォーズを基準にすると、本来の基準であれば4段もとれない人間が5段みたいな顔していいことになります。
参考:https://www.shogi.or.jp/knowledge/world/04.html
ただしこれは「無料で」免状を得ようとした場合の話です。お金があれば、ほかにもっと容易な方法で免状を得ることができます。例えば、連盟公式の次の一手や詰将棋などです。実際に将棋ウォーズの段位で免状を得る際もお金がかかりますよね。つまり実際には将棋ウォーズでの段位と実際の段位が乖離しているわけではなく、無料で得た段位と有料で得た段位に乖離があるわけです。以下ではわかりやすくするために無料で得た段位の基準を「厳しい段位」、有料で得る段位を「易しい段位」と呼ぶことにします。
高段者の段位設定が辛いのは、厳しい段位で話をしているためです。なぜなのかですが、原理主義者もいると思いますがもう一つ理由があると考えています。
現在、プロレベルの実力があれば3切れで8段まで行くことは可能です(元奨や早指しが得意な人)。しかし現実で段位の話をするときに「8段です」と言いたくはないんですよね。なんかバカっぽい感じになるじゃないですか(伝われ、)。だから自分の段位をインフレさせたくないがために、厳しい基準で話をしているというわけです。
将棋ウォーズの段位を厳しい段位に変換する方法を紹介します。早指しがめっちゃ得意or不得意でなければ、10切れ初段、2段は3切れでも同じくらい、10切れ3段なら3切れ4段から5段、10切れ4段なら3切れ5段、10切れ5段なら3切れ6段から7段くらいでしょう。
これを前提として考えますが、10切れの段位を-1、3切れの段位を-2します。その時の低いほうの段位が厳しい段位です。
| 10切れ | 3切れ | 厳しい実力 |
|---|---|---|
| 五段 | 七段 | 四段 |
| 五段 | 六段 | 四段 |
| 四段 | 五段 | 三段 |
| 三段 | 五段 | 二段 |
| 三段 | 四段 | 二段 |
| 二段 | 二段 | 1級 |
| 初段 | 初段 | 2級 |
これを用いれば将棋連盟の定め方にかなり合致するのではないでしょうか。10切れ5段くらいあれば地方なら県代表になるチャンスは全然ありますし、実際僕はウォーズ初段の時に千駄ヶ谷の道場で2級認定されました。千駄ヶ谷の道場では級認定が厳しめで、有段になるとそこまで厳しくなくなるイメージです。
この変換を知っていれば、自分の実力を聞かれたときにかなり自信をもって答えられるのではないでしょうか。もちろんですが、易しい段位を用いて自分の段位を言うことは何の問題もありません。町道場の段位認定であれば易しい段位で認定するところがほとんどだと思いますし。本記事の目的は、あくまで高段者のコンテクストを理解することです。
正直自分の中ではどちらの評価軸もあり、相手によって使い分けている部分もあります。初段だからと言って、全員同じ実力なわけではないですし、その時によっても実力は変わりますよね。なので、段位に関しては僕はそこまで気にしていません。価値観も人によって結構違う部分があると思いますので。
注意点
易しい段位を用いて言うことは全く問題ないのですが、一つ注意してほしい点があります。指導対局の時、」「〇段くらいですね」と言われることがあると思いますが、それを根拠に「〇段です」というのはお勧めできません。そのような場合は「プロの先生に指導対局の時〇段くらいといわれた」まで言ってください。大方プロの先生に3段と言われたら厳しい段位でいうと初段くらい、4段といわれたら2段くらいです。プロの先生も仕事なわけで、気を悪くさせないように気を使って気持ち高めに言います。キャバクラでかっこいいといわれてそれを真に受けるのは恥ずかしいですよね。それと同じです。ただ、「プロの先生に指導対局の時〇段くらいといわれた」まで言われれば、逆算して実力を評価することは可能ですので、そう伝えるようにしてください。

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