横歩取りを指すうえで45角の対策は必須といえますが、実際には何となく指してしまっている方もいると思います(僕含め)。今回は、45角の対策についてまとめましたのでこの記事で45角への苦手を払拭していただけたら幸いです。
目次
初手からの指し手
▲26歩△34歩▲26歩△84歩▲25歩△85歩▲78金△32金▲24歩△同歩▲同飛△86歩▲同歩△同飛▲34飛△88角成▲同銀△28歩▲同銀△45角(基本図)
基本図までで、△28歩を打たずに単に△45角(A図)とする手もありますが、▲24飛△67角成(ここで△23歩は▲28飛で△67角成とできなくなってしまう)▲同金△88飛成▲21飛成△89竜▲69歩△55桂▲68金△67銀▲58金寄(B図)で受け切っています。▲58金寄のような受けは他の戦型でも応用が利きそうですね。

基本図からの指し手
▲24飛△23歩▲77角△88飛成▲同角△24歩▲11角成(第一図)
ここまでは一本道なのですが、ここから分岐があります。候補は△87銀と△33桂と△26飛です。まずは△87銀から見ていきましょう。
①28手目△87銀
第一図からの指し手
△87銀▲同金△79飛▲69香△67角成▲58銀△89馬▲48玉(第二図)
△87銀には▲77馬も有力です。以下△76銀不成(同馬は△26飛)▲68馬△88歩(▲同金は△67銀成)▲75飛(C図)で先手が有利になります。ただ今回は、▲87同金を本線にみていきたいと思います。▲58銀に対して△同馬▲同金△78銀は、▲68金△87銀成▲21馬△78金▲48玉で大丈夫です。
第二図以下の指し手
△33桂▲82歩△同銀▲22歩△42銀▲21歩成△23馬▲25歩(第三図)
後手は速い攻めはないので△33桂は自然でしょう。▲82歩は利かせておいたほうがいいです。理由を述べるのは難しいですが、これが得になる変化は多いイメージがあります。▲22歩に△同銀とするのは▲21飛△31金▲22馬△21金▲33馬△62玉▲64歩(D図)で先手が優勢になります。D図は先手の玉が全然寄らないので、攻めがつながれば先手が勝ちになります。
第三図以下の指し手
△45桂打▲63香成△62歩▲24歩△57桂成▲同玉△24馬▲48玉△63歩(第四図)
第三図で△25同歩は▲24歩、△25同桂なら▲88馬で先手優勢です。△14歩も有力ですが、▲83歩△71銀▲86飛(E図)くらいで先手が有利。次の▲82歩成をどうにか受ける必要がありますが、△72金なら、▲82歩成△同金▲同飛成△同銀▲63香成で先手勝勢です。一番怖いのが本譜の△45桂打です。同じようでも△45桂と跳ねるのは、▲88馬と引かれてしまいます。△45桂打には▲63香成が最善です。代えて単に▲24歩△同馬▲22と△同金▲同馬(F図)とするのも有力で、以下△57桂成▲同銀△69飛成のような展開が考えられます。△57桂成のところで単に△24同馬なら▲22と△同金▲同馬△63歩▲21飛(G図)で先手優勢。ちなみに▲57同玉で▲57同銀は△67馬で大変になるので注意が必要です。


第四図以下の指し手
▲22と△同金▲同馬△54香▲32馬△62玉▲84飛△83歩▲54飛△同歩▲42馬(第五図)
△62玉に平凡に▲42馬は、△58香成▲同金△29飛成で一気に難局になってしまいます。▲84飛で香車を取るのがわかりやすいでしょう。第五図まで進めば、はっきり先手勝勢です。
②28手目△33桂
第一図以下の指し手
△33桂▲36香(第六図)
第一図で△33桂も自然で有力な手段です。それには▲36香とするのが定跡で、第六図では、①36同角➁66銀➂87銀が考えられるので順にみていきましょう。
第六図以下の指し手
△同角▲同歩△45桂▲66馬△54香▲46角△57香成▲同角△同桂成▲同馬△55角▲54歩(第七図)
まずは△同角からです。▲66馬では▲68玉も有力なようですが、▲66馬のほうが自然と思います。△45桂で先に△54香なら、▲85飛(H図)が好手。どの変化になってもこの飛車が利いています。
第六図以下の指し手
△87銀▲79金△67角成▲33香成△78銀成▲同金△同馬▲32成香△同銀▲48玉△89馬▲62歩△同金▲58銀(第八図)
次に△87銀を見ていきます。これを▲同金と取るのは△79飛▲48玉△67角成▲58銀△同馬▲同玉(▲同金は△29飛成で後手優勢)△89飛成(I図)で先手が少し不利です。なので▲79金と引きます。ほとんど必然の手順ですが、▲62歩を利かすのが一つのポイントです。△同玉なら▲64歩が急所。△同金よりありませんがそこで▲58銀がおすすめです。もちろん攻めても優勢ですが、先に守っておいたほうが、後に攻めに専念することができます。第八図は後手は結構指す手がありません。馬が利いていて良い飛車の打ち場所がなく、例えば△68金だと、▲31飛で困ってしまいます。ソフトは△23馬を推奨していますが、それには▲83桂ぐらいで勝てそうです。
第六図以下の指し手
△66銀▲33香成△67角成▲同金△同銀成▲69飛(第九図)
△67角成に代えて△67銀成も有力です。それに対しては▲32成香△78成銀▲31成香△67角成▲33馬△62玉▲32飛△52金打▲48玉(J図)で先手が優勢です。△67角成には▲同金から▲69飛が知らないと指せない手ですね。▲69飛に△88飛なら、▲42成香から飛車を抜けます。第九図では、①△57成銀②△87飛③△64飛が考えられる手段です。順にみていきましょう。
第九図以下の指し手
△57成銀▲58歩△68金▲同飛△79飛▲69金△68成銀▲同玉△89飛成▲78銀(第十図)
△57成銀には▲58歩と打ちます。△79飛にに▲69飛とすると、△同飛成▲同玉△66飛で頓死するのでしっかり▲69金と打ちます。第十図は駒得しているので、まだ先は長いものの先手良しでしょう。
第九図以下の指し手
△87飛▲88歩△68金▲同飛△同成銀▲同玉△88飛成▲78角△79飛▲42成香△同銀▲88馬△49飛成▲58銀(第十一図)
△87飛にはいろいろな手段がありますが、▲88歩がわかりやすいと思います。取れば▲42成香なので△68金から懸命に手を作りますが、第十一図は先手受け切っています。以下△29竜なら▲39金です。
第九図以下の指し手
△64飛▲65歩△同飛▲56角△68金▲同飛△同金▲48玉△85飛▲64歩(第十二図)
△64飛には▲65歩が好手です。△84飛なら▲67飛△89飛成▲69銀△55桂▲42成香(K図)で先手良し。△同飛も第十二図の▲64歩が急所で先手有利です。
③28手目△26飛
第一図以下の指し手
△26飛▲39金△76飛▲88馬△33桂▲83飛(第十三図)
最後に第一図から△26飛と打つ変化を見ていきます。これには▲39金がポイントです。△76飛で△27銀なら、▲同銀△同角成▲21馬△28馬▲49金△27馬▲38桂△同馬▲同金△29飛成▲39飛(L図)で駒得の先手優勢です。△76飛に▲77歩も有力ですが、△86飛▲87歩△67角成で少し怖い思いをすることになるので本譜のほうが安全でいいと思います。
まとめ
横歩取り45角は一瞬で終盤になるので、自玉と相手玉の距離感が重要になってきます。駒の損得より、手番や玉の安全度を意識する必要がありそうです。どちらかというと手が見えるか見えないかより、形勢判断のほうがポイントになると思います。第九図の▲69飛のように知らないとさせない手もありますが、大体はそこまで難しい手ではないので自分を信じて戦ってください!横歩取り45角のほとんどの変化を網羅したつもりなので、実戦で知らない変化に遭遇したらこの記事の該当箇所を見ていただけたらと思います。
蛇足
今回紹介した以外の対策をいくつか紹介していきます。
一つ目は基本図で▲35飛とする指し方です。(下図)
図以下は△67角成▲77角△78馬▲86角△89馬(M図)が考えられる進行で互角です。この変化も結構面白いのですが詳しい説明は割愛させていただきます。
二つ目は△28歩に▲77角(下図)とする指し方です。
以下△76飛▲28銀△27歩▲39銀△26飛▲38金△33歩▲84飛△28角▲81飛成(N図)で先手が少し良いようです。
これらは本筋ではないと思いますが、横歩取り45角自体が本筋ではないので相手の研究を外す意味で面白いと思います。

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